テレビやニュースでよく耳にするG1や重賞という言葉ですが、実際にどのような基準で決められているのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
日本の競馬におけるレースの格付けや世界基準との違いを正しく理解することは、レースの奥深さを知る上で非常に重要です。
特に競馬のG1格付けがどのような条件で決まるのか、日本でのG1格付けの仕組みはどうなっているのかを知れば、観戦の楽しみ方が大きく変わります。
また、競馬のレース種類とG1の関係性や、競馬のクラスとリステッドの区分けについても、初心者には少し複雑に感じる部分かもしれません。
ここでは、競馬のオープンとリステッドの違いや、世界的な視点での競馬レースの格付けについて分かりやすく解説していきます。
さらに、賞金が高い競馬の大きいレースのランキングなども交えながら、競馬の格付けシステム全体を網羅的に見ていきましょう。
- 世界共通のブラックタイプシステムと格付け構造の基礎
- JRAにおける収得賞金とクラス分けの計算ルール
- リステッド競走とオープン特別の明確な違いとメリット
- 日本と世界の主要レース賞金やレーティングの比較
競馬のレース格付けの仕組みと世界基準
- 競馬のレース格付けは世界共通か
- 日本独自の競馬レース格付け構造
- 競馬のG1格付けが決まる条件
- 日本での競馬G1格付けの基準
- 競馬のレース種類とG1の頂点

競馬のレース格付けは世界共通か
競馬におけるレースの格付けは、単なるスポーツの順位付けを超え、サラブレッドという血統の価値を適正に評価するための世界共通のインフラとして機能しています。このシステムは、馬の競走能力を客観的に保証し、生産産業全体の経済活動を支える極めて重要な役割を担っているからです。
現代競馬の価値基準を語る上で欠かせないのが「ブラックタイプ」という概念です。これは、競走馬のセリ(オークション)で使用される血統名簿において、重賞やリステッド競走といった格の高いレースで勝利、または上位に入賞した実績を持つ馬の名前が「太字(ブラックタイプ)」で表記される慣習に由来しています。
この太字表記の有無は、その馬や一族が厳しい競争を勝ち抜いたエリートであることを証明する視覚的な証となります。生産界においてブラックタイプは、いわば通貨やブランドの鑑定書のような機能を果たしており、その有無によって馬の売買価格や種付け料が数千万、時には数億円単位で変動することも珍しくありません。
国際的な格付けの信頼性は、国際セリ名簿基準委員会(ICSC)が発行する「ブルーブック」という指針によって厳格に管理されています。世界中の競馬開催国は、その競技レベルや透明性に応じて「パートI」から「パートIII」までのカテゴリーに分類されており、どのレースの勝ち馬をブラックタイプとして認めるかは、この分類に基づき世界共通のルールで決定されます。
日本競馬にとって大きな転換点となったのは、2007年の「パートI国」への昇格です。それ以前の日本は、一部のレースを除いて国際的な格付けを認められない「パートII国」という立場でした。しかし、この昇格によってJRA(日本中央競馬会)が主催する全ての重賞競走とリステッド競走が、名実ともに世界基準のブラックタイプとして承認されるようになりました。
この変化がもたらした最大のメリットは、日本産馬の国際的なステータス向上です。日本のレースを勝つことがそのまま「世界的なエリート」としての証明になるため、ディープインパクトの子孫たちが世界中のセリで高値で取引されたり、海外のレースで活躍したりする土壌が整いました。
ただし、注意点として、格付けの基準は常に固定されているわけではありません。前述の通り、各レースの質は常に監視されており、出走馬のレベルが低下すれば格下げのリスクも伴います。このように、世界共通の格付け構造は、伝統を重んじつつも常に実力を数値で問い続ける、非常にシビアな実力主義の世界によって成り立っています。
次は、日本独自の制度である「JRAのクラス分け」が、この世界基準とどのように調和しながら運用されているのか、その具体的な仕組みを見ていきましょうか?

日本独自の競馬レース格付け構造
JRA(中央競馬)が採用している競走体系は、単なる着順の競い合いではなく、競走馬の「実力」と「実績」を厳密に数値化して管理する非常に合理的なピラミッド構造になっています。このシステムの最大の目的は、能力が近い馬同士を戦わせることでレースの接戦を演出し、馬券としての魅力を高めると同時に、馬の成長に合わせたステップアップの道筋を明確にすることにあります。
この体系を支える屋台骨が、一般的に聞き馴染みのある賞金とは性質が異なる「収得賞金(しゅうとくしょうきん)」という独自の概念です。これは銀行に振り込まれる実際の手取り額である「本賞金」とは別物で、いわば馬の「公式ランクポイント」のような役割を果たします。
例えば、デビュー直後の馬が走る新馬戦や未勝利戦で1着になると、収得賞金として一律400万円が加算されます。その後、1勝クラス(旧500万下)のレースを勝てば500万円が上積みされ、合計900万円となり、さらに上の「2勝クラス」へと自動的に進む仕組みです。このように、勝つたびにポイントを積み上げ、最終的に「3勝クラス」を突破した馬だけが、最高峰の舞台である「オープン」へと足を踏み入れることができます。
このシステムの特筆すべき点は、重賞競走(G1・G2・G3)における「2着馬」の扱いにあります。通常の条件戦やオープン特別であれば、1着にならなければポイントは一切加算されませんが、重賞に限っては2着馬にも収得賞金が与えられる特例が存在します。
このルールが現場の戦略に与える影響は計り知れません。特に、出走を希望する馬が多すぎて抽選になりやすいG1レースを控えている場合、陣営は「勝てれば最高だが、最悪でも2着に入ってポイントを上積みし、次走の優先出走権や除外のリスクを回避する」という現実的な作戦を立てることができます。
ただし、この実力主義のシステムには注意点も存在します。2019年に「降級制度」が廃止されたため、一度昇級した馬は成績が振るわなくても下のクラスに戻ることはできません。そのため、オープンまで登り詰めたものの、強豪相手に苦戦し続けて賞金を稼げなくなるという、いわゆる「頭打ち」の状態に陥るリスクも孕んでいます。
結局のところ、日本の競馬クラス分けは、競走馬のポテンシャルを最大限に引き出すための「育成の階段」であると同時に、トップクラスの争いにおいては非常にシビアな「格付けの場」でもあるのです。こうした賞金加算の裏側にある陣営の思惑や、ポイント1つで運命が変わる出走登録の駆け引きを理解することで、競馬予想の深みはより一層増していくに違いありません。
次は、G1競走へ出走するためのより具体的なステップや、賞金加算が間に合わなかった馬の「最終手段」について詳しく解説しましょうか?
競馬のG1格付けが決まる条件
世界中の競馬開催において、競走の格付けは非常に厳格なピラミッド構造によって支えられています。頂点に君臨するのがG1競走であり、そこを頂点としてG2、G3、さらにリステッド競走やオープン特別といった順に階層が形成されています。最高峰であるG1は、単に賞金が高いだけのレースではありません。その時代の最強馬を決定するチャンピオン決定戦としての役割を担い、勝利した馬には将来の種牡馬や繁殖牝馬としての極めて高い経済価値が約束されます。
この格付け制度を維持するために用いられているのが、レーティングと呼ばれる客観的な数値指標です。レーティングとは、馬がレースで示したパフォーマンスを数値化したもので、国際的な統一基準に基づいて算出されます。格付けは一度決定すれば永続するものではなく、毎年行われる厳格な審査によって常にその品質が監視されています。
具体的には、過去数年間にわたる上位入着馬の平均レーティングが一定の基準を満たし続けているかどうかが、格付けの維持や昇格の条件となります。例えば、歴史の浅い重賞であっても、毎年ハイレベルな強豪馬が集まり、高いレーティングを記録し続ければ、G3からG2、さらにはG1へと昇格する道が開かれます。逆に、G1としての看板を掲げていても、出走馬の質が長期的に低下し、基準値を下回り続けるような事態になれば、格下げの勧告を受けるという厳しいルールが存在します。
この仕組みのメリットは、競馬のスポーツとしての公平性と競技レベルが常に担保される点にあります。格付けが実力主義に基づいた動的なものであるからこそ、ファンはG1という名称が付いたレースに対して「世界に通用する最高峰の戦いである」という信頼を寄せることができるのです。一方で、伝統あるレースであっても時代の変化や路線の質の低下によって格を失うリスクがあるため、主催者は常に魅力的な番組構成や賞金設定を維持する努力を求められます。
このように、競馬の格付けシステムは、過去の伝統を重んじつつも、現在の数値的な実績を最優先する極めて合理的なメカニズムで運用されています。レースを観戦する際、その競走がどのようなレーティングを背景に成立しているのかを意識してみると、一つ一つの勝利が持つ重みがより鮮明に理解できるはずです。
次は、実際に日本のG1がどのような具体的な数値基準で管理されているのか、専門的な運用ルールについてさらに深掘りしてみましょうか?

日本での競馬G1格付けの基準
日本のグレード競走(G1~G3、Jpn1~Jpn3)の格付けは、JRAなどが恣意的に決定しているわけではありません。
第三者機関である「日本グレード格付け管理委員会」によって、国際番組企画諮問委員会(IRPAC)の基準に準拠しながら厳格に管理されています。
各グレードを維持するためには、過去3年間のレースレーティング(上位4着馬の公式レーティング平均値)の平均が、定められた基準値を上回っていなければなりません。
具体的な基準値として、例えば3歳以上のG1競走では「115」ポンド、G2では「110」ポンドといった数値が設定されています。
もし、この基準値を下回ってしまった場合、即座に降格となるわけではありませんが、「警告」の対象となります。
この管理運用において重要なのが「3ポンド・ルール」です。
これは、単年または3年平均のレーティングが基準値を「3ポンドを超えて」下回った場合に警告が発せられ、改善が見られない場合は降格の措置が取られるという仕組みです。
また、3歳戦においては、馬が成長途上であることを考慮し、基準値が古馬よりも低く設定されているほか、降格判定の許容範囲も柔軟に調整される場合があります。
このように、日本の重賞格付けは厳密な数値管理のもとで運用されており、そのグレードが示す権威は国際的にも信頼性の高いものとなっています。
競馬のレースの種類とG1の頂点
競馬には様々な条件や距離のレースが存在しますが、それら全てがG1という頂点を目指すための道のりとして機能しています。
芝のレースだけでなく、ダート競走においても「ダートグレード競走」として統合された格付けシステムが運用されています。
特にダート競走においては、国際的に認められた「G格付け」と、日本独自の「Jpn格付け」が混在しているのが現状です。
チャンピオンズカップや東京大賞典のように国際G1として認定されているレースがある一方で、帝王賞や東京ダービーのように、国内的にはG1と同等の権威を持ちながらも、国際的なパートI国の基準を完全には満たしていないため「Jpn1」と表記されるレースもあります。
ただし、JRAと地方競馬全国協会(NAR)は、これらのJpn競走を国際G格付けへ昇格させることを目標としており、賞金の増額や検疫施設の整備などを進めています。
また、世界的なランキングにおいても日本のレースは高く評価されています。
ロンジン・ワールド・ベスト・レースホース・ランキングや世界のトップ100 G1レースの発表によると、ジャパンカップが世界1位のレースとして認定されるなど、日本のG1競走はもはや国内だけのイベントではなく、世界最高峰のスポーツイベントとしての地位を確立しています。
このように、多種多様なレースがそれぞれの役割を持ちながら、最高峰のG1へと繋がる巨大なエコシステムを形成しているのです。
競馬のレース格付けと賞金ランキング
- 競馬の大きいレースの賞金ランキング
- 競馬のオープンとリステッドの違い
- 競馬のクラスとリステッドの関係
- 競馬のレース格付けを活用する
- まとめ:競馬のレース格付け総括

競馬の大きいレースの賞金ランキング
競馬におけるレースの格付けを肌で感じる上で、賞金額は最も直感的で分かりやすい指標になります。特に最高峰のG1競走ともなれば、動く金額は数億円単位にのぼり、まさに「走る経済」としての側面が色濃く反映されています。
2025年時点でのJRA(日本中央競馬会)における主要レースの1着本賞金を確認してみると、日本の競馬界が世界的に見ても極めて高水準な賞金体系を維持していることが分かります。
| 順位 | 競走名 | 1着本賞金 | 開催場・距離 |
| 1位 | ジャパンカップ | 5億円 | 東京 芝2400m |
| 1位 | 有馬記念 | 5億円 | 中山 芝2500m |
| 3位 | 東京優駿(日本ダービー) | 3億円 | 東京 芝2400m |
| 4位 | 天皇賞(春・秋) | 2億2,000万円 | 京都/東京 |
| 4位 | 宝塚記念 | 2億2,000万円 | 阪神 芝2200m |
| 6位 | 大阪杯 | 2億円 | 阪神 芝2000m |
| 6位 | 皐月賞 | 2億円 | 中山 芝2000m |
| 6位 | 菊花賞 | 2億円 | 京都 芝3000m |
このランキングからも明らかなように、ジャパンカップと有馬記念の5億円という金額は、国内において突出した存在です。ジャパンカップは海外の強豪馬を招待する国際競争としてのメンツがあり、一方で有馬記念はファン投票によって出走馬が決まる国民的行事としての重みがあるため、このような巨額の賞金が設定されています。
しかし、レースの価値は単純にグレード(格付け)の高さだけで決まるわけではありません。ここに競馬の奥深さがあります。たとえば、G2競走である「札幌記念」の1着賞金は7,000万円となっており、これは一部の2歳G1競走と同等、あるいはそれ以上の水準です。
札幌記念にこれほどの高額賞金が設定されている理由は、夏競馬期間中における唯一のG2という希少性と、秋のG1戦線を見据えた超一線級の馬が集結する「真夏の頂上決戦」としての実績が考慮されているからです。このように、特定のレースにはグレード以上の興行価値や歴史的な意義が認められ、それが賞金という形で見える化されています。
さらに、賞金額の高さは陣営の勝負気配にも直結します。本賞金が高いレースで勝利することは、馬主にとっての収益はもちろん、その馬が引退した後の種牡馬・繁殖牝馬としての価値を大きく跳ね上げることにつながるためです。
こうした賞金体系の背景にある歴史や、JRAがどのような意図で特定のレースの賞金を増額させているのかを考察することで、カレンダー上の各レースが持つ真の重要度が見えてくるはずです。
次は、賞金以外でレースの格を分ける「オープン」と「リステッド」の細かな違いについて、実利的なメリットを含めて整理してみましょうか?
競馬のオープンとリステッドの違い
2019年に導入された「リステッド競走」は、従来の「オープン特別」の中から、より質の高い競走を明確に区分けするために設けられたカテゴリーです。
一見するとどちらも「オープン」のレースに見えますが、そこには実利的な大きな違いが存在します。
まず、賞金の面でリステッド競走は優遇されています。
同条件の非リステッドのオープン特別と比較して、リステッド競走の1着賞金は約200万円から300万円ほど高く設定されています。
さらに重要なのが「収得賞金」の扱いです。
前述の通り、収得賞金はクラス分けやG1などの出走権に関わる重要な数値ですが、リステッド競走で勝利した場合、非リステッドのオープン特別よりも多くの収得賞金が加算されます。
具体的には、古馬のリステッド競走を勝つと1,400万円が加算されるのに対し、通常のオープン特別では1,200万円にとどまります。
たった200万円の差に見えるかもしれませんが、G1競走への出走登録馬が多い場合、この僅かな差が出走できるかどうかの抽選(除外)において決定的な意味を持つことが多いのです。
また、国際的な視点においても違いがあります。
リステッド競走の勝馬は、セリ名簿などで「Listed Winner」として太字(ブラックタイプ)で記載されますが、非リステッドのオープン勝馬はパートI国の基準では太字にならない場合があります。
つまり、リステッド競走は、競走馬としての価値を国際的に証明するための重要なステップとして位置づけられているのです。

競馬のクラスとリステッドの関係
日本の競馬におけるクラス体系において、リステッド競走は「重賞(グレード競争)に次ぐ準重賞」という極めて重要なポジションを担っています。かつてはオープン特別として一括りにされていたカテゴリーですが、現在は明確に区別されており、ピラミッド構造の中間に位置する「架け橋」としての役割が強化されました。
この仕組みが必要とされる背景には、競走馬が勝ち上がっていく過程で直面する「レベルの壁」があります。3勝クラスを勝ち抜き、晴れてオープン入りを果たした馬にとって、いきなりG1やG2といった一線級の重賞で結果を出すことは容易ではありません。そこで、まずはリステッド競走という一段階高いハードルで実績を積み、賞金を加算しながら重賞へ挑戦するステップアップの形が、現代競馬の合理的なローテーションとして定着しました。
特に、2019年に「降級制度」が廃止された現在のシステムでは、リステッド競走の存在価値はさらに高まっています。以前は夏場などの時期に上のクラスから下のクラスへ戻る仕組みがありましたが、現在は一度オープンに昇級すると、引退までずっとオープン馬同士の過酷な戦いを続けなければなりません。このような環境下で、重賞にはあと一歩届かないものの、一般的なオープン特別では能力が突出している馬たちが、適切な難易度で競い合える場を確保することは、競走寿命を延ばす観点からも大きなメリットといえます。
また、リステッド競走の整備は、日本が世界のトップグループである「パートI国」としての地位を維持するための必須条件でもありました。国際基準では、競走馬の質を保証する「ブラックタイプ(セリ名簿の太字表記)」として認められるためには、レースが一定の質を保っていることを証明しなければなりません。リステッドという明確な区分を設けたことで、日本の競走体系は世界基準と完全に足並みを揃えることができ、日本馬が海外へ遠征したり、逆に海外のバイヤーが日本馬を評価したりする際の信頼性が飛躍的に向上しました。
注意点として、リステッド競走はあくまで「質の保証」が伴うため、出走する馬のレベルも必然的に高くなります。単なるオープンの細分化ではなく、日本競馬全体の競技レベルの底上げと国際化を支える精密なパーツとして機能しているのです。このように、格付けの裏側にある意図を理解することで、一見地味に見えるオープン戦の中からも、将来のG1候補生を見つけ出す楽しみが広がるでしょう。
リステッド競走の具体的な賞金加算額や、非リステッドのオープン戦との細かな違いについても、続けて詳しく確認してみますか?

競馬のレース格付けを活用する
ここまで解説してきた格付けやクラス分けの知識を持つことで、競馬観戦の視点はより深く、多角的なものになります。
単にどの馬が速いかだけでなく、「なぜこの馬はここに出走しているのか」という陣営の意図を読み解くことができるようになるからです。
例えば、G1馬があえてG2の札幌記念に出走してくる場合、「賞金が高く、別定重量で出走しやすいから」という理由や、「秋のG1戦線に向けた始動戦としてコース適性が良いから」といった背景を推測できます。
また、収得賞金のルールを知っていれば、賞金が足りない馬が「何としてでも2着以内に入って賞金を加算したい」という勝負気配を感じ取ることもできるでしょう。
特にクラシック戦線やG1直前のレースでは、この「賞金加算」が至上命令となっている馬と、すでに賞金が足りていて「叩き台(練習代わり)」として出走している馬との間に、モチベーションの差が生まれることがあります。
このように、格付けデータや賞金体系は単なる数字の羅列ではありません。
一つ一つのレースや出走馬の背景にある「格」と「物語」を補強する重要なエビデンスとなります。
これらの知識を活用することで、レース展開の予想や、馬券検討の際により論理的で説得力のあるアプローチが可能になるはずです。
まとめ:競馬のレース格付け総括
- 競馬の格付けは生産産業の基盤となるブラックタイプシステムに基づく
- 日本はパートI国として重賞とリステッドが国際的な格付けとして承認
- 格付けはG1を頂点とした厳密なピラミッド構造を形成している
- 各レースの格は毎年のレーティング審査によって維持または降格が決まる
- 日本グレード格付け管理委員会が3ポンドルールなどで厳格に管理
- JRAのクラス分けは収得賞金という独自の数値に基づいて行われる
- 重賞競走のみ2着でも収得賞金が加算される特例がある
- 降級制度の廃止により完全な勝ち上がり制のクラス体系となった
- リステッド競走は重賞に次ぐ準重賞としてオープン特別と区別される
- リステッド勝利時の収得賞金加算額はオープン特別より優遇されている
- ジャパンカップや有馬記念などのG1賞金は世界トップクラスの水準
- グレードと賞金額は必ずしも比例せずレースの歴史や重要度も加味される
- ダート競走には国際G格付けと日本独自のJpn格付けが混在している
- 3歳ダート三冠の創設などダート路線の体系整備が進んでいる
- 格付けや賞金の仕組みを知ることで陣営の意図や勝負気配を読み解ける
