競馬オッズの仕組みとは?計算式や見方を初心者向けに徹底解説

「競馬オッズの仕組み」を正しく理解することは、長期的に利益を出すための第一歩です。多くの人が疑問に思う「競馬配当の仕組み」ですが、実は「競馬オッズが最初に」どのように決まるかという計算式には明確なルールが存在します。「競馬オッズの見方」を覚えるだけでなく、近年では便利な「競馬オッズ計算サイト」やスマホで使える「競馬オッズ計算アプリ」も普及してきました。これらの「オッズ計算ツール」を活用して「オッズ計算を自動」で行う手法や、特に複雑な「競馬オッズ計算の馬連」への応用などは、現代の投資競馬において欠かせない知識となっています。

  • パリミチュエル方式によるオッズ決定の計算式
  • 券種ごとの払戻率と控除率の違い
  • 合成オッズやダッチングを活用した資金管理
  • 便利なアプリやツールを使った分析手法
目次

初心者が知るべき競馬オッズの仕組みと本質

  • 払戻率はどう決まる?競馬配当の仕組み
  • 競馬オッズが最初に決まる計算式とは
  • オッズ板の色で見抜く競馬オッズの見方
  • 勝ちにくい原因である控除率の壁
  • 投資に必須となる合成オッズの考え方

払戻率はどう決まる?競馬配当の仕組み

日本の中央競馬(JRA)や地方競馬における配当決定の根幹には、「パリミチュエル方式」という世界的に標準化された厳格なシステムが採用されています。これはフランス語で「相互に賭ける」という意味を持ち、その名の通り、主催者と戦うのではなく、馬券購入者同士が資金を出し合って知恵を競い合う仕組みです。多くの初心者が誤解している点ですが、日本の競馬において、主催者(JRAなど)はギャンブルの対戦相手(胴元)ではありません。

一方で、英国などの海外市場やスポーツベッティングで主流となっている「ブックメーカー方式」は、運営会社が独自の予測に基づいてオッズを提示し、客はその数値を承諾して賭けを行います。この場合、オッズは原則として購入時の数値で固定され、運営会社と客の直接勝負という構図になります。しかし、日本のパリミチュエル方式では、最終的な締め切り時間まで票数によってオッズが常に変動し続けます。これは、すべての投票が終わって確定するまで、正確な配当率が算出できないためです。

具体的なお金の流れを見ると、レースごとにすべての馬券購入者から集められた資金は、一度巨大なプール(財布)に蓄えられます。そこから、競馬法によって厳密に定められた手数料である「控除率(テラ銭)」を主催者が差し引き、残った金額を的中者全員で山分けするというのが基本的な構造です。主催者はレースの結果がどうなろうと、売上に対する一定割合の手数料を確実に徴収し、賞金や運営費、国庫納付金に充てます。

つまり、主催者はあくまで公平な「管財人」や、株式市場における「証券取引所」のような役割に徹していると言えます。したがって、私たちがオッズ画面で目にする数字は、主催者が「この馬はこれくらい強い」と恣意的に決めた評価ではありません。それは、数百万人の参加者が「この馬が勝つ」と判断して投じた、資本の総意をリアルタイムで反映した「市場価格」そのものです。

このように考えると、競馬で利益を上げるための本質が見えてきます。私たちの対戦相手は主催者ではなく、自分以外の何百万人もの購入者たちです。大衆心理が作り出したオッズの歪みや、過剰に人気が集まっている箇所、あるいは逆に実力があるのに不当に評価が低い穴場を見つけ出し、大多数の人々とは違う行動をとることが勝利への近道となります。配当が決まるこの透明かつ機械的なメカニズムを深く理解することは、感情に任せたギャンブルから、根拠に基づいた論理的な投資へとステップアップするための最も重要な基盤となります。

競馬オッズが最初に決まる計算式とは

オッズが具体的にどのような計算式で算出されているのかを詳細に理解することは、単に数字の成り立ちを知るだけでなく、市場に潜む「過剰人気」や「不当な低評価」を見抜くための強力な武器となります。オッズが表示されると、私たちは無意識のうちにそれを「その馬の強さ」を示す指標として受け取りがちですが、実際には非常にシンプルな算数のルールによって機械的に導き出された数値に過ぎません。

基本的な計算式は、以下の要素で構成されています。まず、そのレースの特定の投票法(単勝や馬連など)における総売得金額(プールされた全資金)があります。ここから、前述の通り、主催者が定める控除率(テラ銭)を差し引いたものが「払戻対象総額」となります。この金額を、特定の馬や組み合わせに投じられた投票金額の総計で割ることで、オッズは決定されます。

これを数式として平易な言葉で表現すると、「(みんなが賭けた総額 × 設定された還元率)÷ その馬を買った人の総額」となります。例えば、あるレースの単勝総売上が1,000万円で、還元率が80%だとします。この場合、山分けされる原資は800万円です。もし、ある馬に500万円の投票が集まれば、800万 ÷ 500万でオッズは1.6倍になります。一方で、別の馬に10万円しか集まらなかった場合、800万 ÷ 10万でオッズは80.0倍となります。

この計算プロセスが示唆する事実は極めて重大です。オッズとは「その馬が勝つ確率(勝率)」を客観的に計算したものではなく、「その馬に対する市場の支持率(得票率)」に、控除率というマイナスのバイアスを掛けた数字であるということです。多くのファンが「この馬は強い」と信じて資金を投じれば、分母となる投票総額が大きくなるため、結果としてオッズは低下します。逆に、実力があっても知名度が低かったり、近走の成績が悪かったりして誰も見向きもしない馬であれば、分母が極端に小さくなり、オッズは跳ね上がります。

このように考えると、オッズが高いということは「勝利確率が低い(弱い)」ことと同義ではなく、単に「他の購入者からの評価が低い(人気がない)」状態を示しているに過ぎないことが分かります。ここに、競馬で利益を上げるための最大のチャンス、すなわち「オッズの歪み」が発生します。もし、本当の勝率が10%ある馬(適正オッズ10倍)が、市場の無関心によって50倍のオッズで放置されていたとしたら、それは数学的に見て非常に期待値の高い投資対象となります。

もちろん、オッズは締め切り直前まで刻一刻と変動するため、購入した時点での数値が確定オッズになるわけではない点には注意が必要です。しかし、この計算式の構造を深く理解していれば、オッズという数字を「絶対的な正解」としてではなく、「他人の欲望と偏見が作り出した仮の価格」として冷静に分析できるようになります。大衆心理が作り出す人気の偏りと、実際の競争能力とのギャップを見つけることこそが、オッズ理論の核心と言えます。

オッズ板の色で見抜く競馬オッズの見方

競馬場内のモニターや、JRA-VANなどの専門アプリで表示されるオッズ画面は、単なる数字の羅列ではありません。そこには、色分けや数字の並び方を通じて、市場参加者の興奮や迷いといった心理状態がリアルタイムで映し出されています。これらの視覚情報を正しく解読できるようになれば、数字を一つひとつ確認するよりも遥かに素早く、市場の動向や歪みを把握することが可能になります。

まず、多くのオッズ画面で共通して採用されているのが、倍率に応じた色分け表示です。最も目立つ「赤字」で表示されるのは、一般的に単勝オッズが10倍未満の馬たちです。赤色は「ホットゾーン」とも呼ぶべき領域で、多くのファンの支持が集中し、市場が「勝つ可能性が高い」と判断していることを示唆しています。当然ながら的中率は高くなりますが、過剰な人気によってオッズが必要以上に押し下げられているケースも少なくありません。そのため、赤字の馬ばかりを狙っていては、的中数は稼げてもトータルの収支をプラスにすることは難しい傾向にあります。

一方で、10倍以上50倍未満の範囲は、通常の黒字や黄色で表示されることが一般的です。ここは本命党と穴党の意見が交錯するゾーンであり、実力がありながら過小評価されている「美味しい馬」が潜んでいる可能性が最も高いエリアと言えます。さらに、オッズが100倍を超えると、青色やイタリック体(斜体)で強調表示されることがあります。これはいわゆる「万馬券」の領域であり、市場が「勝つ見込みはほぼない」と烙印を押した状態です。発生確率は極めて低いものの、もし的中すれば一撃で回収率を劇的に向上させる破壊力を持っています。

また、単に個々のオッズを見るだけでなく、人気順に並べた際の「オッズの開き」に注目する手法も非常に有効です。これを専門的には「断層(ギャップ)」と呼びます。例えば、3番人気の馬が5.0倍であるのに対し、続く4番人気の馬がいきなり15.0倍に跳ね上がっているようなケースを想像してください。

ここで発生している「10.0倍の開き」は、市場参加者の多くが「3番人気と4番人気の間には、能力的に越えられない壁がある」と感じている心理的な境界線です。しかし、競馬に絶対はありません。もし、この断層の下にいる4番人気の馬が、実際には3番人気の馬と互角の実力を持っていると分析できた場合、大衆の思い込みによる「歪み」が生じていることになります。この断層を飛び越えて下位の馬が好走するパターンを見抜くことこそが、高配当を獲得するための王道パターンの一つです。

さらに一歩進んだ見方として、「券種間の順位矛盾」を探すというテクニックもあります。これは、ある馬が「単勝では10番人気」と低評価なのに、「複勝や馬連では5番人気」と相対的に売れているような現象を指します。一般のファンは勝ち馬を当てる単勝に注目しがちですが、リスクを管理する大口投資家や事情通(インサイダー)は、より的中させやすい複勝や連系馬券に資金を投じる傾向があります。このように、オッズ板の数字の裏に隠された「誰かが密かに買っている痕跡」を読み取ることで、表面上の人気に惑わされない精度の高い予想が可能となります。

勝ちにくい原因である控除率の壁

長期的に収支をプラスにする上で最大の障壁となるのが、主催者に徴収される控除率です。2025年現在において、JRAなどが設定している払戻率は券種ごとに細かく規定されており、難易度が高い馬券ほど控除率も高く設定される傾向にあります。

以下の表は、主な券種ごとの標準的な払戻率を整理したものです。

投票法(券種)払戻率(還元率)控除率(手数料)特徴
単勝・複勝80.00%20.00%最も手数料が安く基本に適する
馬連・ワイド77.50%22.50%バランスの良い標準的な券種
3連複・馬単75.00%25.00%高配当だがコストも高い
3連単72.50%27.50%最も手数料が高く継続勝利が困難
WIN570.00%30.00%宝くじに近い非常に高い控除率

このように、3連単などの派手な馬券は手数料が高く、勝ち続けるためには他者よりも圧倒的に高い精度での予想が求められます。しかし、2025年には「JRAウルトラプレミアム」といった特定のレースで払戻率を優遇する施策も導入されており、これらを活用することで実質的な控除率を下げることが可能です。賢いプレイヤーは、こうした制度をうまく利用して不利な条件を緩和しています。

投資に必須となる合成オッズの考え方

複数の馬券を同時に購入する場合、個々のオッズだけを見ていてはトータルの収支見通しが立ちません。ここで重要になるのが合成オッズという概念です。これは、複数の買い目をあたかも1点の馬券であるかのようにみなして、そのセット全体での期待値を算出するものです。

例えば、オッズ4倍の馬と6倍の馬を両方買うケースを考えます。どちらが当たっても利益が出るように資金を配分した場合、セットとしてのオッズは約2.4倍となります。もし手当たり次第に買い目を増やして合成オッズが1.0倍を下回ってしまうと、どれが的中しても損をする「トリガミ」と呼ばれる状態になります。感情に任せて買い目を増やすのではなく、常にこの合成オッズを意識し、リスクに見合ったリターンが得られる状態かどうかを確認することが、ギャンブルを投資へと昇華させるための鍵となります。

競馬オッズの仕組みを攻略するツール活用法

  • 便利なオッズ計算ツールの選び方
  • PCで分析できる競馬オッズ計算サイト
  • スマホで使える競馬オッズ計算アプリ
  • 資金配分やオッズ計算を自動で行う方法
  • 競馬オッズ計算で馬連の合成オッズを出す
  • 競馬オッズの仕組みを理解して勝率アップ

便利なオッズ計算ツールの選び方

現代の競馬市場において、昭和の時代のように赤ペンを耳に挟み、紙の競馬新聞と電卓だけで勝ち続けることは、極めて困難な挑戦と言わざるを得ません。なぜなら、現在のオッズは秒単位で激しく変動し、特に締め切り直前の数分間にプロの投資家たちが大量の資金を投入してくるからです。このスピード感に対応し、複雑な資金配分計算を瞬時にこなすためには、デジタルツールの導入が不可欠な条件となります。しかし、星の数ほどあるツールの中から、自分にとって最適な一つを見つけるのは容易ではありません。ここでは、自身の投資スタイルや目的に合わせた選び方の基準について解説します。

まず、最も基本となる判断基準は「分析を行う環境」です。自宅のデスクで腰を据えて、過去数十年分の膨大なデータを紐解き、レースの傾向やオッズの歪みを徹底的に研究したいという方には、PC用の高機能なデータベースソフトが最適です。PCの大きな画面と高い処理能力を活かせば、複雑な条件での検索やシミュレーションもストレスなく行えます。一方で、競馬場や場外馬券売り場(WINS)といった現場の臨場感を大切にする方、あるいは通勤中などの隙間時間に投票を行いたい方には、機動性に優れたスマートフォンアプリが重宝します。近年のアプリはPCソフトに匹敵する機能を備えているものも多く、直前オッズの確認から投票までを片手で完結できる点は大きな魅力です。

次に考慮すべきは、「主戦場とする市場」の違いです。JRA(中央競馬)だけでなく、地方競馬も積極的に楽しむ場合、プラットフォーム選びが収支に直結します。例えば、楽天競馬のような特定のサービスを経由して投票することで、購入金額の数パーセントがポイントとして還元される仕組みがあります。これは単なるおまけではなく、投資における実質的な「控除率の引き下げ」効果をもたらします。年間でまとまった資金を動かす場合、この還元分だけで数万円から数十万円の差が生まれることもあるため、地方競馬を主戦場とするならポイント還元の有無は最優先の選択基準となります。

さらに、「コストパフォーマンス」の視点も欠かせません。多くのツールには無料版と有料版が存在しますが、初心者のうちは無料の範囲でも十分に基本的なオッズ確認や簡易的な計算は可能です。ただ、本気で勝ちを狙う段階になれば、有料サービスの利用を検討する価値は大いにあります。有料ツールには、異常投票を検知するアラート機能や、自動で最適な資金配分を行う機能など、人間の手作業では不可能な処理を代行してくれるものが多くあります。月額数千円のコストがかかったとしても、それによって無駄な馬券購入(トリガミなど)を防ぎ、高配当のチャンスを逃さず掴めるのであれば、それは必要な「経費」として十分に正当化できる投資と言えます。

ただし、高機能なツールを導入したからといって、それだけで勝てるようになるわけではありません。ツールはあくまで判断を助けるための「武器」であり、それをどう使うかはプレイヤーの戦略眼にかかっています。機能が多すぎて使いこなせなければ宝の持ち腐れですし、ツールの推奨データに従うだけで思考停止に陥ってしまうのは危険です。まずは無料版やお試し期間を利用して、自分の予想法やライフスタイルに無理なくフィットするかどうかを実際に触って確認することをお勧めします。

PCで分析できる競馬オッズ計算サイト

PCを用いて本格的に競馬データの分析を行う場合、一般的なWebサイトを閲覧するだけでは機能的に不十分なケースが多々あります。プロフェッショナルやハイレベルな投資家の間で事実上の標準(デファクトスタンダード)となっているのは、ブラウザ上で見るサイトではなく、PCにインストールして使用する専用ソフトウェアです。その中でも圧倒的なシェアと信頼を誇るのが、JRAの公式データサービス「JRA-VAN DataLab.」を利用した『TARGET frontierJV(ターゲット・フロンティア・ジェイブイ)』です。

このツールが多くの支持を集める最大の理由は、過去30年以上にわたる全レース結果とオッズデータをPC内に蓄積し、ユーザーが意図した通りの条件で自由自在に検索・集計できる点にあります。例えば、「東京競馬場の芝2400mで、過去5年間に単勝オッズ10倍から20倍の馬がどのような成績を残しているか」といった複雑な問いに対しても、わずか数秒で正確な回答を導き出すことが可能です。Webサイトでは表示される情報があらかじめ決められていますが、こうした専用ソフトでは自分の切り口でデータを加工できるため、オリジナルの必勝法を開発するための実験室のような役割を果たします。

特筆すべき機能の一つに、「時系列オッズ分析」があります。これは、オッズが確定するまでの推移を分単位で追跡し、グラフや表として可視化する機能です。通常、一般のファンが投票を済ませる朝の時間帯のオッズと、締め切り直前のオッズには乖離が生じることがよくあります。ここで注目すべきは、締め切り直前に突如として特定の馬に大量の資金が投入され、オッズが急落する現象です。これは「異常投票」とも呼ばれ、関係者情報を持つインサイダーや、高度なAI予測を用いる大口投資家が勝負に出た痕跡である可能性が高いと考えられます。この「スマートマネー(賢い資金)」の動きをリアルタイムで検知し、彼らの相乗りに乗る戦略は、現代競馬における有効なアプローチの一つです。

また、「期待値シミュレーション(バックテスト)」機能も極めて強力です。例えば、「前走で1番人気を裏切って敗退した馬」という条件を設定し、もしその条件に該当する馬を過去10年間買い続けていたら収支がどうなっていたかを瞬時に計算できます。これにより、単なる思いつきやオカルト的な予想法を排除し、統計的に優位性が証明された(回収率が100%を超える)パターンだけを実際の投資に採用することが可能になります。自分の予想法が通用するかどうかを、大切なお金を使う前に検証できるのは、PC環境ならではの大きなメリットと言えます。

一方で、導入にあたっての注意点も存在します。TARGET frontierJVを利用するには、JRA-VAN DataLab.への月額会員登録(有料)が必要となるため、ランニングコストが発生します。また、基本的にはWindows OS専用のソフトウェアであるため、Macユーザーの場合は仮想環境を構築するなどの手間がかかる場合があります。さらに、機能があまりにも多岐にわたるため、操作を完全にマスターするまでにはある程度の学習期間を要することも覚悟しなければなりません。

ただ、これらのハードルを越えてでも導入する価値は十分にあります。情報の海から「宝の地図」を見つけ出し、他者に対して圧倒的な情報アドバンテージを持つこと。それが、運任せのギャンブルから脱却し、規律ある投資競馬を実現するための確実な一歩となるはずです。このように考えると、PCでの分析環境を整えることは、勝つための先行投資として非常に合理的であると言えます。

スマホで使える競馬オッズ計算アプリ

外出先や移動中であっても、現代のモバイル環境を活用すれば、PCの前に座っているプロ投資家と同等の精度でオッズ分析を行うことが可能です。スマートフォンアプリは、単にレース結果や出馬表を閲覧するための道具から、複雑な計算処理やリスク管理を瞬時に行う「手のひらの上の作戦司令室」へと進化を遂げています。ここでは、市場で主要な地位を占めるアプリの具体的な機能と、それらがどのようにお金を増やす手助けとなるのかを解説します。

まず、国内最大級の利用者数を誇る『netkeiba(ネットケイバ)』アプリです。このアプリが優れている点は、情報の網羅性だけではありません。特筆すべきは「オッズセンサー」と呼ばれる監視機能です。これは、株式トレーダーが株価のアラートを設定するのと同様に、「狙っている馬の単勝オッズが10倍以上になったら通知する」といった条件をあらかじめ設定できるものです。これにより、画面に張り付いて数字の上下を見守る必要がなくなり、オッズが自分の想定した「おいしい水準」に達した瞬間だけ投票行動に移ることができます。また、アプリ内には「買い目最適化」機能が搭載されており、複数の馬券を選んだ状態でボタンを押すだけで、前述の合成オッズが最大になるような資金配分を自動で算出してくれます。

一方で、JRAの公式データに直結している『JRA-VAN』のアプリは、情報の「正確性」と「速報性」において他の追随を許しません。オッズデータが公式システムから直接配信されるため、タイムラグがほぼゼロに近く、締め切り直前の数分間に発生する激しいオッズ変動を正確に捉えることができます。さらに、レース終了後すぐに高画質のレース映像やパトロールビデオ(審議用の映像)を確認できる点も大きな強みです。負けた馬の敗因が「実力不足」なのか、それとも「進路が塞がっただけ(不利)」なのかを映像で即座に分析することで、次走以降のオッズが歪んだ際(実力があるのに人気がない時)に、自信を持って勝負するための根拠を得られます。

また、地方競馬を主戦場とする場合、戦略の核心となるのは『楽天競馬』や『オッズパーク』といった投票アプリの活用です。これらのアプリには、中央競馬にはない強力なメリットが存在します。それが「ポイント還元システム」です。馬券の購入金額に応じて、数パーセントから最大10パーセント程度のポイントが還元される仕組みですが、これを単なる「おまけ」と捉えるのは早計です。

前述の通り、競馬には控除率という手数料の壁が存在しますが、ポイント還元を受けることは、実質的にこの控除率を引き下げる効果を持ちます。例えば、控除率が25%の馬券でも、5%の還元を受ければ実質的なコストは20%まで低下します。この「5%の差」は、年間で数百レースを戦う投資家にとって、トータルの収支を黒字にするか赤字にするかを分ける決定的な要因となり得ます。特に楽天競馬は、売上規模の大きい南関東4競馬場(大井・船橋・浦和・川崎)を含む地方全場をカバーしており、これらすべてのレースで還元を受けられる点は、経済合理性の観点から非常に強力な武器となります。

このように、それぞれのアプリには明確な強みと役割があります。中央競馬の緻密な計算にはnetkeibaやJRA-VANを、地方競馬の収支改善には還元系アプリを、といった具合に、目的に応じてこれらを使い分けることが、賢い現代の競馬スタイルと言えます。ただインストールするだけでなく、通知設定や資金配分機能を自分のルールに合わせてカスタマイズすることで、初めてアプリは最強のパートナーとなります。

資金配分やオッズ計算を自動で行う方法

複数の買い目を購入する際、どの馬券が当たっても払戻金が均一になるように資金を配分する手法をダッチングと呼びます。これを手計算で行うのは非常に手間がかかりますが、現代のアプリにはこの計算を自動化する機能が備わっています。

例えば、予算を1万円と設定し、買いたい馬や組み合わせを選択するだけで、それぞれのオッズに応じて最適な購入金額を瞬時に算出してくれます。オッズパークなどのアプリでは、希望する払戻金額を入力すると、そこから逆算して必要な投票額を決定するモードも搭載されています。これにより、計算ミスを防ぐだけでなく、締め切り直前のわずかな時間でも冷静に資金管理を行うことが可能になります。トリガミを回避し、常に意図したリターンを確保するためには、こうした自動計算機能の活用が効果的です。

競馬オッズ計算で馬連の合成オッズを出す

馬連などの組み合わせが多い券種では、合成オッズの計算が特に複雑になります。例えば馬連で5点や10点のボックス買いをする場合、それぞれのオッズが異なるため、単純に点数で割るだけでは正確な期待値を把握できません。

ここでもツールの力が発揮されます。netkeibaなどのアプリにある買い目最適化機能を使えば、馬連の複数の買い目を選択した状態で、合成オッズを最大化するように資金を配分したり、あるいは回収率が均等になるように調整したりといった操作がワンタップで完了します。これにより、一見すると当たりやすそうな多点買いが、実はリスクに見合わない低い合成オッズになっていることに気付ける場合もあります。馬連は中穴狙いから本命サイドの押さえまで幅広く使われる券種だからこそ、正確な計算に基づいた戦略が収支を左右します。

競馬オッズの仕組みを理解して勝率アップ

  • 日本の競馬は参加者の賭け金を分配するパリミチュエル方式である
  • オッズは主催者が決めるのではなく市場の支持率によって変動する
  • オッズが低い馬は勝つ確率が高いとは限らず単に人気があるだけである
  • 10倍以下の赤字オッズは過剰人気になりやすく妙味が薄い場合がある
  • オッズの断層や順位の矛盾は市場心理の歪みを示すシグナルとなる
  • 馬券には控除率という手数料があり3連単などは特に高く設定されている
  • 2025年のJRAウルトラプレミアムなどの還元率優遇策は積極的に狙うべきである
  • 複数の馬券を買う際は合成オッズを計算してトリガミを防ぐ必要がある
  • ダッチングを用いるとどの馬券が当たっても均等な払戻金を得られる
  • 現代競馬ではTARGET frontierJVなどのPCツールによるデータ分析が強力である
  • スマホアプリの通知機能を使えばオッズ変動のチャンスを逃さない
  • 地方競馬ではポイント還元のあるアプリを使うことで実質的な控除率を下げられる
  • 馬連などの多点買いこそ自動計算ツールで正確な期待値を把握すべきである
  • 朝イチのオッズと直前オッズを比較することで大口投票の痕跡を検知できる
  • オッズを単なる結果ではなく市場価格として捉える視点が勝利への鍵となる
目次