競馬のG1G2G3とは何か?格付けや仕組みを徹底解説

競馬のG1G2G3とは何かと疑問を持ち、レースの仕組みや背景を詳しく知りたいと考える方は多いでしょう。日本の競馬におけるレース格付けは厳格なピラミッド型になっており、頂点にある競馬のレースの種類G1を目指して競走馬たちは日々戦っています。ここでは競馬のG1格付けが持つ意味や権威、そして競馬のG1とG2やG3の違いについて多角的に触れていきます。また、そもそもG3とは競馬でどのような位置づけにあるのか、競馬のオープンとリステッドの違いについても解説が必要です。さらに、ファンとして気になる競馬のG1やG2そしてG3の払い戻しに関する傾向や、一見複雑に見える競馬のクラス分けの仕組みも整理します。これらを知れば、競馬のレース格付け日本における構造がより深く理解できるはずです。

  • 競走馬のキャリアを左右するクラス分けの仕組みと収得賞金
  • G1からG3までの各グレードが持つ役割とレースの質的違い
  • 2025年のダート改革やウルトラプレミアムなどの最新情報
  • リステッド競走と通常のオープン競走における明確な格差
目次

初心者必見の競馬のG1G2G3とは何か

  • 日本の競馬レース格付けの全容
  • 複雑な競馬のクラス分けシステム
  • 競馬のG1・G2・G3の違いを解説
  • 競馬のレースの種類とG1の価値
  • そもそもG3とは競馬でどういう位置か

日本の競馬レース格付けの全容

日本の競馬システムは、完全な実力主義に基づいた厳格なピラミッド型の階層構造によって成り立っています。すべての競走馬は、デビューと同時にこの巨大なピラミッドの最下層からスタートし、レースでの勝利を重ねるごとに一段ずつ上のステージへと這い上がっていくことを義務付けられています。

なぜ、これほど厳密な格付けが必要なのでしょうか。その理由は、競走の質を担保し、公正な賭けの対象(ベッティング・プロダクト)としての信頼性を維持するためです。もし格付けが存在しなければ、デビューしたばかりの未熟な馬と、世界レベルの実績を持つ最強馬が同じレースで走るような事態が起こり得ます。これでは勝負の結果が明白すぎてしまい、スポーツとしての興奮も、ギャンブルとしての推理の面白さも損なわれてしまうでしょう。

具体的には、ピラミッドの頂点に位置するのがG1であり、その下にG2、G3といった重賞競走が続きます。さらにその下には、リステッド競走やオープン特別、そして「3勝クラス」「2勝クラス」「1勝クラス」といった条件戦、最下層には「未勝利」や「新馬」が配置されています。競走馬たちは、それぞれの実力に見合ったクラスで戦い、勝つことで初めて上のクラスへの挑戦権を得られるのです。

この階層移動の鍵を握る唯一の指標が「賞金」です。日本の競馬において、賞金は単なる報酬ではなく、馬の「格(グレード)」を決定づける身分証明書のような役割を果たします。獲得した賞金額が一定の基準に達しなければ、いくら素質があっても上のレベルのレースに出走することは許されません。逆に言えば、どんなに出自が地味な馬であっても、賞金さえ積み上げれば最高峰のG1へ出走することが可能です。

2025年現在、このシステムはJRA(中央競馬)とNAR(地方競馬)の双方で密接に連携しながら運営されています。特に中央競馬においては、レースの着順によって得られる「本賞金」とは別に、クラス分け専用の「収得賞金」という独自の計算式を用いて管理が行われています。これにより、単に高額賞金のレースを勝っただけで不当にクラスが上がりすぎるといった弊害を防ぎ、実力が拮抗した馬同士による熱戦が常に繰り広げられるよう調整されているのです。

このように考えると、私たちが普段テレビや競馬場で目にする華やかなG1レースは、数千頭ものライバルとの生存競争を勝ち抜き、厳しい賞金獲得レースを生き残ったほんの一握りのエリートたちだけが立つことを許された、極めて神聖な場所であると言えるでしょう。

複雑な競馬のクラス分けシステム

競走馬の能力を適切に評価し、実力の近い馬同士で競わせるために設けられているのが「クラス分け」という制度です。かつては「1000万下」や「準オープン」といった獲得賞金総額を基準にした呼称が使われていましたが、ファンにとっての分かりやすさを重視し、現在は「1勝クラス」「2勝クラス」という勝利数をベースにした名称に変更されました。具体的には、デビュー戦である「新馬」や未勝利馬のための「未勝利」からスタートし、「1勝クラス」「2勝クラス」「3勝クラス」と階段を上がり、そのすべてを突破した馬だけが最高位の「オープン」入りを果たします。

ただ、ここで一つ大きな落とし穴があります。表向きの名称は勝利数になっていますが、内部的なクラス決定のロジックは、依然として「収得賞金(しゅうとくしょうきん)」という独自の指標によって厳密に管理されているのです。この収得賞金は、レース結果で公表される「本賞金(1着賞金など)」とは似て非なるものです。

例えば、新馬戦で優勝した場合を考えてみましょう。2025年時点での新馬戦の1着本賞金は720万円ですが、クラス分けの基準となる収得賞金としては、一律で「400万円」しか加算されません。同様に、1勝クラスを勝った場合の1着本賞金がどれだけ高くても、加算される収得賞金は「500万円」と固定されています。これは、たまたま賞金の高いレースを勝った馬が、実力不相応に高いクラスへ飛び級してしまうのを防ぐための調整機能と言えます。

さらに、このシステムには「平場(条件戦)」と「重賞」で明確な扱いの差が存在します。条件戦(1勝~3勝クラス)やオープン特別においては、原則として「1着にならなければ収得賞金は一切加算されない」という厳しいルールがあります。いくらハイレベルなレースで2着を繰り返しても、クラス分け上の評価は上がらず、いつまでも同じクラスに留まり続けなければなりません。これを競馬用語で「未勝利の壁」や「1勝クラスの壁」などと表現することがあります。

一方で、G1・G2・G3といった重賞競走においては、2着に入った場合でも収得賞金が加算されるという特例措置が設けられています。これは、「重賞級のレースで2着に来られる馬は、下のクラスで勝つだけの実力を既に証明している」という合理的な判断に基づくものです。このルールのおかげで、例えばG1レースで惜敗を続けているような実力馬でも、収得賞金を積み上げることでG1への出走権(出走ボーダーライン)を維持することが可能になります。

このように、クラス分けのシステムは単なる勝利数のカウントではなく、賞金というフィルターを通すことで、馬の適性レベルを精密にコントロールしています。もし応援している馬がなかなか上のクラスに行けない、あるいは逆に重賞で勝ちきれないのに出走し続けている場合、この「収得賞金」の仕組みをチェックしてみると、その理由が明確に見えてくるはずです。

競馬のG1・G2・G3の違いを解説

1984年に導入されたグレード制は、日本の競馬を国際的な基準に合わせ、より分かりやすく体系化するために不可欠な改革でした。現在運用されているG1、G2、G3という区分けは、単に賞金の高い順に並んでいるわけではありません。それぞれのグレードには明確な「役割」と「性格」が与えられており、これらが有機的に機能することで年間の競走体系が成り立っています。

まず、各グレードの基本的な位置づけを整理すると以下のようになります。

グレード主な役割と特徴斤量(負担重量)の傾向代表的なレース例
G1その路線の最強馬決定戦。優勝馬は歴史に名を刻み、高い繁殖価値を得る。定量戦・馬齢戦が多い(実力勝負)日本ダービー、有馬記念、天皇賞
G2G1への登竜門および前哨戦。実績馬と新興勢力が激突する試金石。別定戦が多い(実績により斤量増)弥生賞、神戸新聞杯、札幌記念
G3重賞競走の入り口。条件戦を勝ち上がった馬が最初に目指すタイトル。ハンデ戦が多い(実力差を調整)七夕賞、マーメイドS、新潟記念

最も権威あるG1は、競走体系の頂点に位置します。ここでの勝利は単なる名誉にとどまりません。特に牡馬(オス馬)にとっては、G1タイトルを獲得することが種牡馬入りへの絶対条件に近い意味を持ちます。そのため、多くのG1レースは「定量戦」や「馬齢戦」という、過去の実績によるハンデがつかないルールで行われます。これは、斤量による有利不利を排除し、純粋な能力だけで最強を決めるためです。

次にG2ですが、これは主に「G1へのステップレース」として機能します。例えば、春のクラシック戦線における「弥生賞」や「青葉賞」のように、上位に入線した馬に対してG1レースへの優先出走権が与えられる「トライアルレース」が多く存在します。一方で、G2には「別定戦」が多く採用されており、過去にG1を勝ったような実績馬は、他馬よりも重い斤量を背負わされるケースが一般的です。これにより、実績馬が取りこぼし、勢いのある新興勢力が勝利を収めるという、G1本番とは異なる展開が生まれやすくなります。

また、G2の中には「スーパーG2」と通称される特殊なレースが存在します。札幌記念や毎日王冠などがこれに当たり、これらはG1並みの高額賞金が設定されていたり、G1級の超一流馬が秋の始動戦として選んだりするため、実質的にG1に匹敵するレベルの戦いが見られます。

最後にG3は、最もレース数が多く、多様性に富んだカテゴリーです。条件戦を卒業したばかりの馬が最初に挑む壁であり、ここを勝って賞金を加算できるかが、その後の出世を左右します。G3の大きな特徴として、「ハンデキャップ競走」の比率が高いことが挙げられます。ハンデキャッパーと呼ばれる専門家が、強い馬には重く、弱い馬には軽く斤量を設定して互角の勝負を演出するため、ゴール前で大接戦となったり、人気薄の馬が激走して高配当が飛び出したりすることが珍しくありません。

このように、G1は「権威と実力の証明」、G2は「本番への試走と挑戦」、G3は「混戦と飛躍のきっかけ」というように、グレードごとに観戦のポイントや馬券戦略の勘所が大きく異なります。この構造を理解すると、レースの格付けが単なるランク付けではなく、ドラマを生み出すための舞台装置であることが見えてくるはずです。

競馬のレースの種類とG1の価値

G1競走は、競馬界における最高峰の戦いです。このカテゴリーのレースは、多くが「定量戦」または「馬齢戦」というルールで行われます。これは、過去の実績や獲得賞金に関係なく、性別と年齢だけで負担重量(斤量)が決まる仕組みです。ハンデキャップ戦のように強い馬が重い斤量を背負わされることがないため、純粋な能力勝負となりやすく、真の王者を決めるのに相応しい舞台と言えます。

G1を勝つことの意義は、賞金だけではありません。特に牡馬にとってG1タイトルは、引退後に種牡馬になれるかどうかの大きな分岐点となります。中でも「日本ダービー」や「天皇賞」といった歴史ある八大競走の流れを汲むG1は、生産界からの評価が非常に高く、その血統を後世に残すためのパスポートのような役割を果たします。

また、レースの種類という観点では、距離や馬場(芝・ダート)によってカテゴリーが細分化されています。短距離のスプリントG1、マイルG1、中長距離の王道G1など、それぞれの適性に特化したチャンピオンを決める体系が整備されており、どの馬も自らの得意分野で頂点を目指すことになります。

そもそもG3とは競馬でどういう位置か

G3は、重賞競走の中で最も基盤となるカテゴリーです。G1やG2に比べて開催数が圧倒的に多く、年間を通して毎週のように行われています。G3の大きな特徴の一つに、「ハンデキャップ競走」の多さが挙げられます。ハンデ戦では、専門のハンデキャッパーが各馬の実力を分析し、強い馬には重い斤量を、実績の乏しい馬には軽い斤量を課します。これにより全馬の勝機が均等化され、ゴール前で大接戦となるケースが頻発します。

また、夏競馬(7月〜9月)におけるG3は独特の役割を持っています。「サマーシリーズ」として開催される一連のレース群は、秋のG1を見据えるトップホースが休養している間に、夏を得意とする馬たちが賞金を稼ぐ主戦場となります。

馬券を買うファンの視点から見ると、G3は「荒れやすい」レースとしても知られています。ハンデ戦であることに加え、G1を目指す有力馬が調整の一環(叩き台)として出走してくる場合があり、必ずしも全能力を出し切るとは限らないからです。そのため、人気馬が敗れ、伏兵が台頭する波乱の展開が多く見受けられます。

深掘りする競馬のG1G2G3とは何ですか

  • 競馬のG1格付けと国際パートI国
  • 競馬のオープンとリステッドの違い
  • 2025年改革のダートグレード競走
  • 競馬のG1・G2・G3の払い戻し事情
  • 結論:競馬のG1G2G3とは何ですか

競馬のG1格付けと国際パートI国

日本の競馬における「G1」という表記には、国際的な背景があります。かつて日本は国際的な格付けにおいてパートII国という扱いで、国内のグレード表記と国際的なグレード表記が一致していませんでした。しかし、2007年に日本がパートI国へ昇格したことで状況は変わります。これは日本競馬が世界の一流国として認められたことを意味し、国内の競走体系も国際基準に合わせる必要が生じました。

現在、JRAで行われるG1競走のほとんどは、国際格付け機関によって認定された「国際G1」です。これにより、外国馬の出走が自由になり、レースのレベル(レーティング)も厳格に管理されています。一方で、地方競馬の交流重賞などで見られる「Jpn1」という表記は、日本独自の格付けであることを示しています。これらは賞金や国内での権威はG1と同等ですが、国際的な承認プロセスなどの事情により、表記が分けられています。

パートI国であるということは、日本のG1を勝った馬が世界的な評価を得やすくなることを意味します。セリ名簿において太字(ブラックタイプ)で記載される権利を得ることは、馬産地である日本にとって経済的にも非常に大きな価値があるのです。

競馬のオープンとリステッドの違い

2019年、日本の中央競馬において画期的な制度改革が行われました。それが、従来のオープン特別競走を「リステッド競走(L)」と「非リステッド競走(OP)」の2つに明確に区分けするという変更です。これ以前は、条件戦を勝ち上がった馬が出走するレースは、重賞を除けばすべて一括りに「オープン特別」と呼ばれていました。ただ、同じオープンという名称であっても、G1出走を狙うトップクラスの馬が調整で使うレースと、なんとかオープン入りを果たしたばかりの馬が出るレースでは、実力やメンバー構成に大きな開きがあったのです。

そこで、国際的な格付け基準に準拠し、オープン競走の中でも特に競走レベルが高く、質の高いメンバーが集まるレースを「リステッド競走(Listed)」として別格扱いすることになりました。これにより、一見すると分かりにくかったレースの重要度やレベル差が、ファンにも可視化されるようになったのです。

具体的に、リステッド競走と通常のオープン競走(非リステッド)には、以下のような明確な格差が設けられています。

項目リステッド競走(L)通常のオープン競走(OP)
賞金設定重賞に準じて高く設定される(例:古馬で数百万の差)リステッドより低く抑えられる
格付け要件過去3年間のレースレーティングが一定基準以上必要特になし(基準は緩やか)
出走馬の質G3で好走できるレベルの実力馬が集結昇級初戦の馬や、調子を落とした馬の再起の場
血統的価値優勝馬は国際的な「ブラックタイプ」の対象となるブラックタイプの対象外

この中で、ファンにとっての馬券的な違い以上に、競馬サークル全体にとって極めて重要な意味を持つのが「ブラックタイプ(Black Type)」という概念です。これは、国際的なセリ名簿(カタログ)において、馬名を太字(ブラックタイプ)で記載できる権利のことを指します。

世界中のバイヤーや生産者が集まるセリ市場において、馬名が太字で記載されることは、その馬が「国際的に認められた上級のレースで実績を残した」という何よりの証明になります。特に牝馬の場合、引退して繁殖入りした際に、自身がブラックタイプを持っているか、あるいはブラックタイプを持つ産駒を出せるかによって、取引価格が数千万円、時には億単位で変わることも珍しくありません。

リステッド競走を勝つということは、このブラックタイプを獲得することを意味します。つまり、生産者や馬主にとっては、リステッド競走での勝利は単なる1勝ではなく、愛馬の資産価値、さらにはその一族の血統的価値を飛躍的に高める「G3勝利に匹敵する価値」があるのです。

一方で、リステッドの格付けを持たない通常のオープン競走にも重要な役割があります。ここは、条件戦を勝ち上がったばかりでいきなり強豪と戦うのは厳しい馬や、スランプに陥り自信を取り戻したい馬にとっての貴重な受け皿となっています。もし全てのオープン競走がハイレベルなリステッドになってしまえば、多くの馬が行き場を失ってしまうでしょう。

このように考えると、リステッドと非リステッドの区分けは、単なる名称の違いではありません。最強を目指すエリートたちがしのぎを削る「準重賞」としてのリステッドと、多様な馬たちが次のチャンスを伺う「再起と挑戦の場」としてのオープン特別。この両者が機能的に棲み分けられることで、競走体系全体の健全な代謝が保たれているのです。馬券を検討する際も、「ここはリステッドだから、G3並みの厳しい流れになるだろう」「今回は非リステッドだから、昇級初戦の馬でも通用するかもしれない」といった視点を持つことで、予想の精度を一段階上げることができるはずです。

2025年改革のダートグレード競走

2024年から2025年にかけて、日本の競馬界、特にダート(砂)で行われる競走体系は、過去に例を見ないほど劇的かつ大規模な変革の時を迎えています。これまでの日本競馬は、日本ダービーや有馬記念に代表される「芝」のレースこそが王道であり、ダートはあくまで脇役、あるいは芝で通用しなかった馬が向かう場所というイメージが少なからずありました。しかし、今回の改革はそのような既成概念を根底から覆す歴史的な転換点となっています。

改革の最大の目玉は、何と言っても「3歳ダート三冠」路線の創設と体系化です。これまで、3歳のダート最強馬を決める戦いは、JRA(中央競馬)と地方競馬(NAR)で路線が分散しており、どのレースが真の頂点なのか分かりにくい状況が続いていました。そこで、JRAと地方競馬が組織の枠を超えて協力し、以下の3つの競走を頂点とする明確なピラミッド構造を完成させたのです。

  1. 羽田盃(Jpn1):4月開催。一冠目としてスピードと先行力が問われます。
  2. 東京ダービー(Jpn1):6月開催。ダービーの名に恥じない、世代最強決定戦です。
  3. ジャパンダートクラシック(Jpn1):10月開催。旧ジャパンダートダービーから名称と時期を変更し、真の王者を決める最終戦となります。

これら3つのレースはすべて大井競馬場(東京シティ競馬)で開催され、特に二冠目の東京ダービーは、1着賞金が1億円(2024年実績)という破格の設定となりました。これは、JRAのG1レースと比較しても遜色のない規模であり、経済的なインパクトは計り知れません。

この新体系がもたらす最大のメリットは、競走馬のキャリアパス(進路)が劇的に多様化することです。以前であれば、デビューした馬はまず芝のレースを目指し、そこで頭打ちになってからダートへ転向するというケースが多く見られました。しかし、最初から「ダート三冠」という明確かつ高額賞金の目標ができたことで、生産者や馬主は、デビュー前から「ダートのスペシャリスト」を育成・所有するモチベーションを高く維持できるようになります。これは、日本全体の馬産のレベルを底上げすることにも繋がります。

一方で、注意すべき点もあります。これらのレースは「Jpn1」という日本独自の格付けで行われますが、国際的な「G1」とは承認プロセスが異なります。ただ、賞金規模や出走メンバーのレベルを見れば、その価値は実質的に国際G1と全く変わりません。むしろ、JRAの強豪馬と、地方競馬から叩き上げで勝ち上がってきた猛者たちが激突する構図は、芝のレースにはない独特の熱気とドラマを生み出します。

さらに、この改革に伴い、前哨戦となるトライアルレースも全国各地で整備されました。2025年の競馬シーンにおいては、単に三冠レース本番だけでなく、そこに至るまでの出走権争いから目が離せません。JRA所属馬にとっては狭き門となる出走枠を巡る争い、そして地方所属馬にとっては地元で中央のエリートを迎え撃つプライドを懸けた戦い。これらが複雑に絡み合うダートグレード競走は、いまや芝のG1戦線と並ぶ、日本競馬のもう一つのメインストリームへと進化を遂げているのです。

競馬のG1・G2・G3の払い戻し事情

馬券を購入するファンにとって、「G1だから払い戻し率が良いのか?」という点は気になるところでしょう。基本原則として、G1、G2、G3といったグレードの違いによって、法律で定められた控除率(テラ銭)が変わることはありません。単勝であれば約80%、3連単であれば約70%〜72.5%という払い戻し率(還元率)は、どのグレードでも同じです。

ただ、JRAは特定のレースや開催日において、キャンペーンとして払い戻し率を優遇する施策を行っています。2025年も「JRAウルトラプレミアム」などが実施されており、例えば天皇賞(春)の当日などは、すべての投票法の払い戻し率が一律80%に設定され、さらに売上の5%相当が上乗せされる場合があります。実質的な還元率が85%近くになるため、このタイミングはファンにとって大きなチャンスとなります。

また、「JRAプラス10」という制度により、圧倒的な人気馬の複勝などで通常の計算では100円元返しとなる場合でも、110円で払い戻されることがあります。これはグレードに関わらず適用されますが、注目度の高いG1などでは特に発生しやすい現象です。このように、基本の仕組みは同じでも、特定のレースではお得になるケースがあることを覚えておくと良いでしょう。

結論:競馬のG1G2G3とは何か

  • 競馬の格付けは実力主義と収得賞金に基づくピラミッド構造である
  • 収得賞金と本賞金は異なりクラス分けは厳格なルールで管理される
  • G1は最強馬決定戦であり定量戦が多く繁殖価値にも直結する
  • G2はG1への登竜門でありトライアルレースとしての役割が強い
  • G3はハンデ戦が多くレース数も最多で馬券的に荒れやすい傾向がある
  • クラス名称は勝利数を基準とした呼称に変更されている
  • 重賞の2着は収得賞金が加算される特例があり格の維持に影響する
  • リステッド競走はオープンの中でも質が高くブラックタイプ対象となる
  • 国際パートI国として日本のG1は世界的な権威を持つ
  • ダートグレード競走は3歳三冠を中心に2025年も改革が進んでいる
  • G1とJpn1は国際承認の有無に違いがあるが国内での権威は同等に近い
  • 馬券の基本控除率はグレードによる違いはない
  • ウルトラプレミアムなどのキャンペーン時は実質的な払い戻し率が上がる
  • サマーシリーズなど季節ごとのG3には独特の戦略性が存在する
  • 体系を理解することでレースの見方や馬券戦略の深みが増す
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